はじめに
この数ヶ月、NotionからObsidianへのデータ移行と整備に取り組んできた。結論から言うと、ObsidianをNotionのように「構造化して使おう」としたら、やけどした。移行作業そのものは学び多かったが、両ツールの本質的な違いが見えたことで、自分なりの「向き不向き」がはっきりしてきた。まだ運用を調整し続けているので「仮の」結論として、いまのところの考えをまとめておく。
移行のきっかけ
Notionはずっとメインのメモ・タスク管理ツールとして使っていた。ページ単位で整理でき、柔軟な構造で情報をまとめられる点が気に入っていた。
一方で、Obsidianには以前から気になっていた。マークダウンでローカル保存、リンクやバックリンクでノート同士がつながる仕組み。特にAIツール(Cursorなど)との相性の良さが、いろんな記事で言われていた。

「いまの自分の使い方に合うか、実際に使ってみないとわからない」と考え、NotionのデータをObsidianに移行する作業を始めた。ここで「Notion的な運用」——フォルダ設計、データベース的な整理——をそのまま持ち込もうとしたのが、やけどのはじまりだった。
移行作業でやったこと・ハマったこと
参考にした記事:Import from Notion
- エクスポート → インポート: Notionの Markdown & CSV エクスポートを利用し、Obsidian のフォルダに展開
- フォルダ設計:
01_University02_Career03_人生04_Inbox99_Archiveのような番号付きトップ階層で、アクセスしやすさと整理のしやすさのバランスを試行錯誤 - リンクの付け直し: Notion の
[[ページ名]]形式と Obsidian のリンク形式は概ね互換性があったが、パスが変わったノートは手動で修正が必要だった - 捨てたもの: 複雑なデータベースビュー、埋め込みチャートなど、Obsidian では再現しにくいものはあきらめた
移行は「全部を同じ見た目で再現する」より「テキストとリンクを中心に持ち運ぶ」イメージに寄せた。Notionはフォルダすらページなので、階層のどこにも情報を詰め込める。一方Obsidianではフォルダは単なる入れ物で、階層構造で整理するには限界がある。Notionで当たり前にできていた「枠を決めて情報を流し込む」使い方は、Obsidianではそもそもしづらいことに気づかされた。
たどり着いた核心:二つのツールの本質的な違い
ここまで移行と運用を続けるなかで、自分なりの整理ができた。
Notion:設計された構造に、情報が流れ込む
- 構造化された情報に強い。ユーザーが「枠」を設計し、そこに情報が流れ込んでいくイメージ
- 繰り返す情報——月次振り返り、タスク、プロジェクト管理——に適している
- 1ページのなかにテキスト、データベース、グラフ、画像を並べて置ける
- フィルターで「今日のページ」「今月のタスク」などを動的に表示できる
Obsidian:予測しないつながりを発見する道具
- リンクとバックリンクで、想定していなかった参照関係が見えてくる
- グラフビューで、ノート同士のつながりが可視化される
- マークダウン+ローカル保存なので、Cursor などとの連携がしやすい
- 一方で、構造化して使うには弱い——フォルダや「枠」を決めて情報を流し込むというより、リンクを張りながら自然とつながりが現れてくる前提のつくりになっている
向いている用途の切り分け
| 用途 | 向いているツール | 理由 |
|---|---|---|
| 研究、複雑に絡み合う概念・文献の整理 | Obsidian | リンクで関係を表現しやすい。構造が流動的でもタグ+リンクで対応できる。予測しないつながりを発見しやすい |
| 型が決まった整理、月次振り返り、プロジェクト管理 | Notion | ユーザーが「枠」を設計し、そこに情報が流れ込む。繰り返す情報に強い |
やけどの根本的な原因として、Obsidianを支配的にコントロールしようとしたのが間違いだったんだと思います。日々の記録や週報、日記などを積み込んでいって、気づいたら勝手にデータベースができている。気づいたらつながりが生まれてアイデアが生まれる。そうした非予測可能性を前提とした使い方をしたほうがいいのかもしれない。頭を使う知的作業はObsidianでAIとともにやったほうがいい。タスク管理はNotion一択かな。
いまの自分の方針
- Obsidian: 研究メモ、雑多なアイデア、整理されてない/する必要のないもの、AIと一緒に整理したいもの
- Notion: タスク管理、定型的な振り返り、チームで共有する情報(今後使う場合は)
完全に片方に寄せるのではなく、「設計して流し込む」か「つながりを発見する」かで使い分ける形に落ち着きつつある。
自分の情報を毎日流し込んで、デジタルツインの自分作れたら面白そうだなと考えている。
参考にした記事
Notionオタクが2週間Obsidianを使ってみて感じたこと という記事に共感した。特に「Notionは一元管理で整理しやすい」「Obsidianはディレクトリベースで感覚が違う」「グラフビューは見て楽しむ程度で、まだ活用法がわからない」といった指摘は、自分の体験とも近かった。
まとめ・今後
ObsidianをNotionみたいに使ってやけどした結果、「設計された構造に情報が流れ込むNotion」と「予測しないつながりを発見するObsidian」という役割の違いが見えた。まだ運用は変わりうるので「仮の」結論としておく。
今後は、Obsidian でのリンクの張り方やタグのルールをもう少し詰めて、無理なく続けられる形にしていきたい。あわせて、Notion との連携や役割分担も、実際の使い方を見ながら調整していく予定だ。
ちなみに
この記事はObsidianを活用し、Cursor AIと執筆した。