こんにちは。KIYONOのエンジニアです。
本日は最近知名度が上がってきたG検定(ジェネラリスト検定)に合格したので解説しようと思います!
弊社は2024年12月にJDLAの賛助会員に正式に入会いたしました。そのため、業務においてAIならびにディープラーニングの技術を活用しようという取り組みが盛んに行われています
(JTBとKIYONO、生成AIによる新機能を共同開発)。筆者自身も、AIやディープラーニングの知識を業務に活かすための第一歩として、G検定の受験を決意しました。
試験の概要や感想、ならびにもっとこうしておけばよかったといった反省点も述べているので、G検定の受験を考えている方の参考になれば幸いです!
試験概要
G検定(ジェネラリスト検定)はJDLA(一般社団法人日本ディープラーニング協会)が開催している試験のことです。主にAI・ディープラーニングに関する理解が問われます。試験時間は120分で、選択式の問題がおよそ160問程度問われます。JDLAは正式に公表していないのですが、合格するのに必要な正答率は7割程度と言われています。また、合格率は下記の表のようになっております。
(JDLA公式サイトより引用)
筆者が受講したのは、2025#1(1月11日(土)開催)の回でした。G検定が初めて開催された2017年は年1回の開催のようでしたが、2025年度は6回開催される予定です(スケジュールの詳細はこちらを参考にしてください)。年間単位で見れば、受験者数が増加傾向にあることが分かると思います。また年々合格率が高くなっている傾向があります。これはテスト自体が簡単になったというよりかは、受験者のAI・ディープラーニングに対するリテラシーの高まりに起因するものではないかと考えております。
またG検定合格者の受験までに要した勉強時間はこのようになっております。
(JDLA公式サイトより引用)
一番多い層は「30時間〜50時間」となっております。しかしながら、AI・ディープラーニングの知識を全く持ち合わせていない人が、30〜50時間程度の学習時間で合格することは困難だと考えられます。全くの未経験の方が受験を考える場合は、70〜100時間程度は学習時間を確保したほうが良いと思われます。
G検定合格者の職種、年齢ならびに受験目的といったような詳細な情報は公式サイトに掲載されているので、こちらからご参照ください。
試験対策
筆者が試験対策に利用した主な教材は以下の4つになります。
1つ目はりけーこっとんさんが運営しているサイトである、「コドプロワールド!」です。こちらのサイトではG検定対策のカテゴリがあり、ひよっこデータサインティストの可愛いひよことG検定対策をすることができます。AI・ディープラーニングに関して勉強したことない人でも読みやすい内容となっており、何よりこのサイトに記載されていることがG検定に出題されます!
2つ目は東京大学大学院数理科学研究科博士後期課程卒業ならびに株式会社アトラスのデータサイエンティストとして活躍されている、杉山聡さんが運営しているyoutubeチャンネルである「AIcia Solid Project」です。G検定でよく出題される「自然言語処理」、「画像認識」、「強化学習」といった分野を分かりやすく解説してくれます。とはいえ、G検定で問われる範囲を超える内容も含まれているため、G検定対策としてはまずシラバスを確認し、学習の優先順位をつけることが望ましいでしょう。(興味のある人はガンガン視聴しましょう!)。
③徹底攻略ディープラーニングG検定ジェネラリスト問題集 第3版
3つ目はG検定公式テキストに準拠した問題集である「徹底攻略ディープラーニングG検定ジェネラリスト問題集 第3版 (通称黒本)」です。G検定対策において最も重要な教材と言っても過言ではありません。問題集の中では解説が詳しく、問題数も総仕上げ問題(模擬試験1回分)含めて411問(筆者調べ)と豊富です。この問題集に載っている問題は全て理解して回答できるようにしましょう!
最後に紹介するのは、「Study-AI」です。本サイトでは直前対策問題200問以上(模擬試験)と、新シラバス対応問題約100問を会員登録さえすれば無料で解くことができます!(2025年3月時点)
筆者は視聴しませんでしたが、40分程度の機械学習入門動画を公開しているのでもし興味があればご視聴ください。
またJDLAの公式サイトでは、G検定のシラバス範囲を学ぶのにオススメなテキストが紹介されています。
https://www.jdla.org/certificate/general/start/
試験の感想
試験の感想としては、問題集や模擬試験よりもやや難易度が高いと感じました。模擬試験の問題よりもAI・ディープラーニングに対する深い理解が求められているように思います。反対に拍子抜けするような簡単な問題も混ざっていますので、そのような問題は確実に落とさないようにしましょう。上記で紹介した教材の理解を深めておけば、合格点を超えることは間違いないと思いますので、繰り返し学習してください!
反省点(こうしとけばよかった)
①用語とその概要を漏れなく押さえた上で、他の用語との相違点を頭の中で整理できてなかった
例えば深層学習のためのニューラルネットワークの一つに「Residual Net(ResNet)」というものがあります。Residual Networkにおいて押さえていかなくてはならないポイントは
- Microsoft Research(現Facebook AI Research)のKaiming He氏によって2015年に考案されたネットワーク
- 画像認識の精度を競い合うILSVRC (ImageNet Large Scale Visual Recognition Challenge)2015の優勝モデルである
- Residual Connection(スキップ結合)を搭載して勾配消失問題を解決した152層のニューラルネットワークである
- スキップ結合を工夫し、ResNetを改良したものが「DenseNet」である
とようなものがあります(他にも押さえるべきところがあるかもしれませんが)。G検定では他にも「LeNet」、「AlexNet」、「SENet」など他にも様々なネットワークが登場します。筆者も試験中「どれがどのようなもので、どういう技術を持っているんだっけ?」という風になってしまいました。大切なのはテストに聞かれるポイントを押さえ、その上で他の用語との相違点を意識して頭の中を整理することなのではないかと思います。
②「法律・倫理分野」の対策が手薄だった
試験中に一番感じたのは「AIに関する法律と契約」と「AI倫理・AIガバナンス」に関連する問題が分からないということでした。上記で紹介した教材でも「法律・倫理分野」を取り扱ってはいるのですが、他の分野よりはやや手薄になっています。対策のために追加の教材等を購入する必要はないように思いますが、重要そうな用語はインターネット上で調べて理解を深めておいた方が良いです。
終わりに
本日の記事はいかがだったでしょうか。G検定の受験をお考えの方の参考になれば幸いです。
また弊社はJDLA賛助会員に入会していることもあり、AIを活用したサービス作成に注力しております。是非、ご興味がある方はお声がけください。
本日は以上です。
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