Gemini Enterpriseの使い方

AI

Gemini Enterpriseは、Google Workspaceと深く統合されたAIプラットフォームです。本記事では、導入から日常的な活用方法までを解説します。

導入の流れ

Gemini Enterpriseの導入は、以下の3つのフェーズで進めるのが効果的です。

フェーズ 内容
1. アシスタント 個人のメール処理や文書作成の効率化
2. ナレッジ 社内データ(Drive、Jira等)を統合し、検索コストを最小化
3. エージェント 業務プロセス(申請、承認等)をAIが自律的に代行

まずはフェーズ1の個人利用から始め、成功体験を積みながら段階的に活用範囲を広げていくのがおすすめです。

Google Workspaceでの使い方

各アプリのサイドパネルから「Ask Gemini」を呼び出し、自然な日本語で指示します。

Gmail

やりたいこと プロンプト例
スレッドを要約 「このメールスレッドの経緯を時系列で要約して」
返信を作成 「丁寧にお断りする返信を作成して。理由は予算超過」
メールを検索 「先月の田中さんからの予算に関するメールを探して」
アクションを抽出 「このメールから私がやるべきことをリストアップして」

メール作成画面の「Help me write」ボタンからも下書きを生成できます。

Google ドキュメント

やりたいこと プロンプト例
文章を生成 「プロジェクト報告書のアウトラインを作成して」
文体を変換 「選択した部分をビジネス文書向けの敬語に書き換えて」
要約を作成 「このドキュメントを経営者が1分で読めるサマリーにまとめて」
校正・改善 「この文章の論理的な弱点を指摘して」

Google スプレッドシート

やりたいこと プロンプト例
表を作成 「週次タスク管理表を作って。列は担当者、タスク、期限、ステータス」
関数を教える 「A列の日付とB列の売上から、月別の合計を出す関数を教えて」
データを分析 「このシートの売上データから、前月比で大きく変動した項目を特定して」

Google Meet

機能 説明
リアルタイム翻訳字幕 発言を他の言語にリアルタイムで翻訳表示
自動議事録 会議終了後、議事録をGoogle Docとして自動生成
これまでの内容を要約 途中参加した場合に、それまでの議論を要約

スタンドアロンアプリでの使い方

gemini.google.comでは、Workspaceアプリのサイドパネルにはない機能が利用できます。

ファイルのアップロード

チャット画面の「+」ボタンから、PDF、Excel、画像、音声、動画などのファイルをアップロードできます。

  • 「このPDFの内容を3行で要約して」
  • 「この領収書の画像から、日付・金額・店名を抜き出して」
  • 「この2つの契約書の違いを比較して」
  • 「この会議の録音から、決定事項とアクションアイテムを抽出して」

@メンション機能

チャット画面で@を入力すると、連携済みの外部サービスを直接参照できます。

サービス プロンプト例
@Drive 「@Drive 先月作成した予算関連のファイルを探して」
@Gmail 「@Gmail 田中さんから今週届いた重要なメールを要約して」
@Jira 「@Jira 私に割り当てられている未完了のチケットを教えて」
@Confluence 「@Confluence 新人研修のマニュアルを探して」

※利用可能なサービスは組織の設定によって異なります。

Gems(カスタムAI)の作成

Gemsは、特定の用途に特化したカスタムAIを作成できる機能です。よく使うプロンプトをGemとして保存すると、毎回同じ指示を書く手間が省けます。

活用例

  • 議事録アシスタント:会議メモを渡すと、決定事項・アクションアイテム・次回宿題を整理
  • メール校正:ビジネスメールの敬語・言い回しをチェックし、改善案を提示
  • 翻訳(社内用語対応):技術用語を自社の用語集に沿って翻訳

作成方法

  1. gemini.google.comの左メニューから「Gem manager」を開く
  2. 「新しいGemを作成」をクリック
  3. 名前と指示(このGemがどう振る舞うべきか)を入力して保存

作成したGemは、左メニューからいつでも呼び出せます。

外部サービスとの連携

組織の管理者が連携設定を行うと、Google Workspace以外のサービスのデータも検索・参照できるようになります。

連携可能なサービス例

  • ドキュメント管理:Confluence、Box、Microsoft OneDrive
  • タスク管理:Jira、Asana
  • CRM:Salesforce
  • ITサービス管理:ServiceNow
  • データ基盤:BigQuery、SAP、Workday

連携後の検索では、ユーザーのアクセス権限が継承されます。権限のないデータにはアクセスできないため、情報漏洩の心配はありません。

エージェント機能

Gemini Enterpriseでは、Agent Designerを使用してカスタムAIエージェントを作成できます。ノーコードで業務自動化エージェントを構築し、複数のステップにまたがるタスクを自動実行できます。

エージェント機能の詳細はAgent Designerの使い方をご覧ください。

効果的な使い方のコツ

プロンプトは具体的に書く

悪い例 良い例
「メールを書いて」 「取引先への見積もり送付メールを、丁寧な敬語で200文字程度で書いて」
「要約して」 「経営層向けに3つの箇条書きで要約して」

会話を続ける

Geminiは1回のやりとりで終わりではありません。「もう少し詳しく」「別の表現で」「箇条書きにして」など、追加で指示することで精度が上がります。

よく使うプロンプトはGemsに保存

毎回同じ指示を書くのは非効率です。繰り返し使うプロンプトはGemとして保存しましょう。

まとめ

Gemini Enterpriseは、Google Workspaceのサイドパネルから手軽に利用できるだけでなく、外部サービスとの連携やエージェントによる業務自動化まで幅広く対応しています。

まずはGmailやDriveでの基本的な活用から始め、徐々に@メンション、Gems、エージェントへとステップアップしていくことをおすすめします。

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