「Gemini Enterprise」の料金体系は、組織の規模や必要なセキュリティ機能に応じたエディション別の月額ライセンス制(ユーザー課金)です。本記事では、各エディションの料金と機能差について詳しく解説します。
目次
エディション別の料金と概要
Gemini Enterpriseは主に4つのエディションで構成されています。
| エディション | 料金目安(月額/ライセンス) | 対象・特徴 |
|---|---|---|
| Business | 約 $21(米ドル) | 中小規模・チーム向け。ユーザー数1〜300名。ITセットアップ不要ですぐに利用可能 |
| Standard | 約 $30(米ドル) | 大規模組織向け。ユーザー数無制限。高度なセキュリティ・ガバナンス機能を提供。Gemini Code Assist Standardが含まれる。購入には営業担当への問い合わせが必要 |
| Plus | 約 $30〜(米ドル) ※要見積もり |
規制の厳しい業界向け。Standardの機能に加え、より大容量のストレージと高度なコンプライアンス対応(データ主権など)が可能。購入には営業担当への問い合わせが必要 |
| Frontline | 営業担当へ問い合わせ | 現場担当者向け。StandardまたはPlusのユーザーが150名以上いることが前提。倉庫管理者、小売店員などの利用に特化 |
購入方法の違い
エディションによって購入方法が異なります。
- Business:オンラインで無料トライアル登録・購入が可能。すぐに利用開始できる
- Standard / Plus / Frontline:Google Cloudの営業担当者への問い合わせが必要。Standardの料金目安は約$30だが、契約はオンラインでは完結しない
機能とスペックの詳細比較
料金の違いは、主に「ストレージ容量」「セキュリティ機能」「利用可能なエージェントの種類」に反映されています。
ストレージとデータインデックス(ユーザーあたり/月)
| エディション | データ容量(プール容量) |
|---|---|
| Frontline | 2 GiB |
| Business | 25 GiB |
| Standard | 30 GiB |
| Plus | 75 GiB |
セキュリティとガバナンスの違い
Standard / Plusエディションを選択する主な理由は、エンタープライズレベルの管理機能にあります。
| 機能 | Business | Standard / Plus |
|---|---|---|
| 基本セキュリティ | 対応 | 対応 |
| VPC Service Controls | 非対応 | 対応 |
| 顧客管理の暗号鍵(CMEK) | 非対応 | 対応 |
| データ主権(データレジデンシー) | 非対応 | 対応(Plusで特に強化) |
| 高度なエージェント管理 | 非対応 | 対応(フルコード独自エージェント、サードパーティ製エージェント) |
無料オプションとデータプライバシーの注意点
無料トライアル
Businessエディションには30日間の無料トライアルがあります。トライアル終了後は、無料の「Starterエディション」を引き続き利用できます。
Starterエディション利用時の注意
有料エディション(Business、Standard、Plus)では顧客データがモデルのトレーニングに使用されることはありません。しかし、無料のStarterエディションに限り、入力データがGoogleのモデル改善に使用されます。データの取り扱いに敏感な業務での利用には注意が必要です。
請求と支払い管理
Gemini Enterpriseの料金は、Google Cloudの課金システムを通じて管理されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 請求先アカウント | Google Cloudの「請求先アカウント」に紐づけ。複数のプロジェクトやライセンスの料金をまとめて管理可能 |
| 支払い方法 | クレジットカード、デビットカード、または請求書払い(条件あり) |
| コスト管理 | Google Cloudコンソールの「レポート」機能で費用の傾向分析や予算アラートの設定が可能 |
まとめ
Gemini Enterpriseの料金体系のポイントは以下のとおりです。
- Business(約$21/月):300名以下のチームに最適。ITセットアップ不要ですぐに導入可能
- Standard(約$30/月):大規模組織向け。VPC-SC、CMEKなど高度なセキュリティ機能を搭載
- Plus:規制の厳しい業界向け。データ主権対応と大容量ストレージ
- Frontline:現場担当者向けの限定機能版。Standard/Plusの導入が前提
Businessエディションはオンラインで購入できますが、Standard / Plus / Frontlineエディションの契約にはGoogle Cloudの営業担当者への問い合わせが必要です。
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