Gemini Enterpriseは、社内のあらゆる情報を横断検索し、AIエージェントによる業務自動化を実現する、Google提供の企業向けAIプラットフォームです。
本記事では、Gemini Enterpriseで実現できることを網羅的に紹介します。
企業全体にわたる包括的な検索
Gemini Enterpriseを使用すると、特定のドキュメントだけでなく、企業全体のあらゆるデータから情報を検索・取得できます。
GmailやGoogle DriveなどGoogle Workspaceはもちろんのこと、サードパーティのSaaSアプリケーションも検索対象にできる点が大きな特徴です。
検索可能なデータソース
| カテゴリ | 対象サービス |
|---|---|
| Google Workspace | Gmail、Google Drive、Google Docs、Google カレンダーなど |
| サードパーティSaaS | Confluence、Jira、Salesforce、Box、Microsoft OneDrive、ServiceNow、Slack、Dropboxなど多数 |
これにより、「情報がどのシステムにあるか分からない」という状況でも、Gemini Enterpriseに質問するだけで必要な情報を横断的に取得できます。
高度なAIエージェント プラットフォーム
Gemini Enterpriseは、組織内で使用されるさまざまなエージェント(Google製、サードパーティ製、社内チーム製)を一元的に監視および管理するためのプラットフォームです。
独自エージェントの作成とカスタマイズ
プログラミングの専門知識がなくても、組織のニーズに合わせたエージェントを構築できます。
- Agent Designerの利用:ノーコードまたはローコードのプラットフォームを使用して、シングルステップまたはマルチステップのエージェントを作成・管理・起動
- カスタム指示の設定:ウェブアプリにおいて、カスタムプリアンブル(前文)の設定などを通じてエージェントの挙動を構成
多様なカスタムエージェントの統合
組織ですでに開発されている、あるいは外部の特定のプラットフォームで構築されたエージェントを登録して利用できます。
- ADKエージェント:Vertex AI Agent Engineでホストされているカスタムエージェントを登録
- Dialogflowとの連携:Dialogflowで構築された会話型エージェントをGemini Enterpriseに統合
- A2A(エージェント間プロトコル):エージェント間プロトコルを使用して構築されたエージェントを登録し、ユーザーが利用可能に
Google製エージェントの活用
Googleが特定の目的のために提供している標準エージェントを構成して利用できます。
- データ分析情報:複数のデータソースから傾向やパターン、重要な分析情報を発見・分析
- Deep Research:特定のトピックについて深く掘り下げたレポートを作成
- アイデアの生成:ブレインストーミングや創造的思考を支援
エージェント機能の詳細はAgent Designerの使い方をご覧ください。
マルチモーダル コンテンツの生成と分析
多様な形式の生成
テキストだけでなく、画像やその他のマルチモーダルなコンテンツを、複数のソースから得た情報を統合して生成できます。
複雑なデータ分析
以下のような複雑な形式のデータを読み取って分析することが可能です。
- Microsoft Excelファイル
- CSVファイル
- PDF内に埋め込まれた画像
セキュリティと管理
データの保護
- 企業のデータはアクセス制御下に置かれる
- 外部モデルのトレーニングに使用されることはない
エンタープライズ管理
- IAMによる権限管理
- VPC Service Controlsによる保護
- 顧客管理の暗号鍵(CMEK)の使用
まとめ
Gemini Enterpriseは、以下のようなニーズを持つ企業に最適なプラットフォームです。
| ニーズ | Gemini Enterpriseの活用 |
|---|---|
| 情報の所在が不明 | 企業データのどこに答えがあるか分からない状態から、広範な検索を実行 |
| 複雑な業務プロセスの自動化 | 複数のステップが必要なビジネスプロセスを、専門のAIエージェントに委任 |
| クロスプラットフォームな連携 | Google以外のツール(SaaS等)を含む複数のシステムを横断してワークフローを自動化 |
| 高度なデータ抽出 | 構造化されていない複雑なファイル形式から、価値のある洞察を引き出す |